あらすじ
「エリス・フォン・ローゼン! 貴様との婚約を破棄する!」
王太子の高らかな宣言に、公爵令嬢エリスは内心でガッツポーズをした。
(やっと来た! これで面倒な「悪役令嬢」の役割から解放される!)
前世の記憶により、ここが「恋愛小説」の世界だと気づいていたエリス。
彼女はシナリオ通りに断罪され、慰謝料も貰わず、速やかに退場。
辺境のボロ屋敷で、自分の力だけで生きる「リアルな生活」をスタートさせる。
ドレスを捨て、雑巾がけをし、市場でジャガイモの値切り交渉をする日々。
キラキラした舞台の裏側にある物理的な労働こそが、彼女の望む自由だった。
しかし、誤算が一つ。
「物語」は終わったはずなのに、元婚約者の王太子が異常な執着で追いかけてくる!?
「君の意思を尊重する(意訳:絶対に逃がさない)」
届く手紙は深読みすると脅迫状。
なぜか家に押しかけてくる正ヒロイン。
王都からは「王太子が乱心して婚約者選びを拒否している」という不穏なニュースまで。
「いや、私はただ静かに隠居したいだけなんですけど?」