あらすじ
サービス終了を迎えたVRMMO《エターナル・ワールド》。
最後の瞬間まで仲間と別れを惜しみ、ログアウトしたはずの主人公・有岡光輝は、翌朝“普通に”ゲーム内へログインしてしまう。
ログイン画面も演出もなく、目の前に広がるのは見慣れた始まりの街。
NPCたちはいつも通りに挨拶し、街は平和そのもの――ただ一つ、他のプレイヤーの姿だけが消えていた。
ログアウトを試みるも、表示されるのは
『現在ログアウトできません』のエラーメッセージ。
バグだろう、と軽く考えていた光輝だったが、日が経つにつれて奇妙な違和感が積み重なっていく。
時間が進まない世界、異常に強くなっていく自分、そして少しずつ薄れていく“現実世界の記憶”。
それでもこの世界には、確かな温度があった。
雑貨屋のエレナの笑顔、酒場のマスターの冗談、鍛冶屋の豪快な励まし。
彼らとの日常は、ゲームとは思えないほど“生きている”。
ログアウトできない世界で、
冒険が静かに始まる。