あらすじ
「大人になったら、日和と結婚する!」 桜が舞い散る春の朝、幼なじみの遙斗がくれたのは、あまりに真っ直ぐで純粋なプロポーズだった。 幼かった日和は、満面の笑みでその約束を指切りで交わす。
しかし、成長という月日は、二人の距離を少しずつ、けれど確実に変えていった。
小学校で出会った親友・月菜に支えられながら過ごす日々。 中学生になった二人の間には、いつしか「幼なじみ」という言葉だけでは片付けられない、複雑な感情が渦巻き始める。
相変わらず真っ直ぐに「かわいい」と伝えてくる遙斗。 そんな彼を前にすると、日和はどうしても素直になれず、つんつんした態度をとっては自己嫌悪に陥る毎日。
「……別に、あの時の約束なんて、忘れてるし」
嘘をつくたびに胸が痛むのは、今でもあの日を信じている証拠。 そんな中、二人の関係を揺るがす「ある事件」や、新たなライバルの登場、そして家族との葛藤が、静かに幕を上げる――。
これは、桜の下で交わした小さな約束を、10年かけて本当の愛へと変えていく、不器用な二人の成長の物語。