あらすじ

かつて宇宙には「覇道神」と呼ばれる存在がいた。 世界を愛し、憎み、守り、壊し―― それぞれの渇望を理として掲げ、宇宙を支配した神々。 だが彼らは、ひとつの神座の前に敗れる。 そこに座すのは神ではない。 黄金の玉座も、絶対者も存在しない。 あるのはただ、 あらゆる事象を観測し、間違いを修正し続ける“理” ――《万物修正・不謬の揺籃》。 揺籃は語る。 「絶対に正しいものは存在しない。  故に、すべての間違いは修正されねばならない」 水銀の王は“未知への渇望”を。 黄金の王は“全力を愛する心”を。 黄昏の女神は“慈愛”を。 刹那は“守りたい日常”を。 そして第六天・波旬は“俺以外を否定する意志”を。 彼らの渇望そのものが、宇宙にとってのバグとして観測され、 感情も絶望も許されぬまま、論理によって解体されていく。 やがて現れるのは、 観測を断ち、価値を剥ぎ、因果を積ませず、 理解したうえで世界に何も求めない覇道神たち―― その頂点に立つ、構造解析の神《アガレス》。 これは、 神が敗れる物語ではない。 欲するという行為そのものが、終わる物語だ。 渇望の時代が終わったあと、 修正だけが残った宇宙で―― 神という概念は、静かに削除される。

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エブリスタ
エブリスタ2025/12/23
  • 現在の作品渇望以後 ― 神がエラーとして削除される世界 ―