あらすじ
必ず復讐してやる。そう心に誓ったのに……。
息子夫婦の陰謀により、悪女に仕立て上げられ、火刑によって処刑されたクラリス。彼女には、自分の命と引き換えに、人生で一度だけ時間を巻き戻す「回帰の魔法」が使えた。
処刑と同時に若き日の自分に回帰したクラリスは、自分を裏切り、見捨てた者たちを容赦なく排除していく。
だが、一番の復讐対象である息子夫婦は、まだ五歳のあどけない子供たちだった。自分への愛情を隠そうともしない彼らにクラリスは戸惑う。
「なんだか、可愛らしいわ……。あれ? 私……今……い、いや、今は無邪気な顔をしているけれど、いずれこの子は私を死に追いやるのよ!」
必死に警戒心を奮い立たせようとするものの、どうしても愛おしく思えてしまう。
また、前回の人生で自分を無視し、見捨てたと思っていた公爵の夫にも意外な一面が。
さらに、若くして亡くなった最愛の妹にも、回帰したことによって、再び会えるように。
息子夫婦が残忍に成長してしまった理由、夫がクラリスを無視した理由、そして、最愛の妹が亡くなった理由が、徐々に解き明かされていく。
家族と再び向き合うことで見えてきた真実。前回の人生では気づくことのできなかった家族の想い、苦悩、そして、憎むべき本当の敵。
真実が見えたとき、クラリスの心にも変化が訪れる。
「もう、誰も失いたくない。家族を救うためなら悪魔にだってなる」
家族に裏切られ、復讐を誓ったクラリスが、もう一度、家族を取り戻すため、悪女として、いま立ち上がる。