あらすじ

この国の人々は、異端の女を火に焚(く)べることを好む。  祭りの後、処刑台の灰の中には、必ず黒くて硬い塊が残される。  どんな業火でも燃え尽きない、女たちの心臓だ。  人々はそれを忌み嫌い、「不燃ごみ」として谷底へ捨てる。  私はそれを拾い、回転砥石で削り、磨き上げる。  黒い殻の下から現れるのは、血のように赤い結晶か、あるいは涙のように青い結晶か。  それを「異国の宝石」と偽って市場に出せば、貴婦人たちが喜んで買い求めていく。  これは、滑稽で美しい循環(エコシステム)の話だ。  ある冬の朝。私は、言葉を持たなかった少女の心臓を拾う。  削り出したその中身は、今まで見たことのない色をしていた。

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カクヨム
カクヨム2025/12/22
  • 現在の作品不燃ごみとしての魔女の心臓