あらすじ
【冷徹な狩人 × 傲慢な囮】
虚構の救済は、いつから真実を侵食するのか。
警視庁特別監察行動部――通稱「特監部」。
通常的な捜査では手に負えない「特殊案件」を扱う、影の部署。
感情を表に出さず、任務を最優先に行動する調査官・夏原辰己。
彼の前に、新たな相棒として現れたのは、
常に黒い革手袋を身につけ、
どこまでが本心なのか判然としない男――雨宮 照だった。
二人が追うのは、
クリエイター連続失踪事件――通稱「Ghost(ゴースト)事件」。
ネットの海に潜む正体不明の存在「Ghost」は、
孤独な魂に「理解されている」という錯覚を与え、
彼らを静かに、確実に消していく。
犯人を炙り出すため、
雨宮は自ら囮となり、危うい心理戦の只中へと踏み込んでいく。
その選択が、
任務のためなのか、
それとも別の衝動によるものなのか――
夏原には、まだ判断がつかない。
ただ一つ確かなのは、
雨宮が境界線を越えるたび、
自分の視線が、彼から離れなくなっているという事実だけだった。
理性と本能。
監視と接近。
狩る者と、狩られる者。
名もなき感情が静かに形を持ちはじめた時、
二人はまだ、それを「関係」と呼ぶことを選ばない。
特監部バディが挑む、
危険で歪な心理戦――
「Ghost」事件、始動。