あらすじ
生まれた時から一緒にいる精霊に、エルフの少女リリアは告げられた。
――この世界は、もうすぐ壊れる。
森で静かに暮らしてきた彼女に与えられたのは、「世界を救う旅」という、あまりにも重すぎる使命だった。世界の崩壊を止める鍵は、各地に存在する《世界の楔》。そして、それに触れられるのは、なぜかリリアだけ。
人間の街で知る現実、信じるものの違い、崩壊を望む者たち。旅の中で世界の歪みは少しずつ姿を現し、修復の代償として、精霊は力を失っていく。
「怖くない?」
そう問いかける精霊に、リリアは笑って答えた。
――怖くない。だって、この世界は嫌いじゃないから。
世界を救えば、精霊は消えるかもしれない。
それでも少女は歩き出す。
これは、壊れゆく世界で“選ぶこと”を学ぶ、エルフの少女と精霊の旅の物語。