あらすじ

教科書には書いていない「正解」が、この現場にはある。 「全体を見て」と言われても、 どこから見ればいいのか分からなかった。 特別養護老人ホームのユニットに配属された新人・村田。 目にしたのは、先輩たちの不可解で、しかし鮮やかな所作だった。 高めに結び直されるポニーテール。 わずか半歩の椅子の移動。 音を立てずに引かれるカーテン。 自分の着古したTシャツが、場違いに思えるほど、 その動きには、一分の無駄もない。 早番、日勤、遅番、そして夜勤。 スタッフが重なり合う、わずかな時間の中で、 村田は「判断」という仕事の重さを知っていく。 「あえて手を出さない」という選択。 椅子を「半歩だけ寄せる」勇気。 正解は、どこにも書いていない。 それでも現場は、今日も静かに回っている。 これは、迷える新人が、 背中で語る先輩の姿を追いかけながら、 正解のない現場で、 自分だけの「立ち位置」を引き受けていく物語。

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カクヨム
カクヨム2025/12/22
  • 現在の作品ユニットは、今日も回っている。