あらすじ
舞台は、とある大陸に存在する大国、『万華国(バンカコク)』。
其処で生きる青年、辰 羅鈿(シン ラデン)は実家も家族も焼かれて天涯孤独の貧乏街道真っ只中な男だった。
彼が夢見ていたのは、老後までの大金を稼いで一国一城の主となり、晴耕雨読の穏やかな生活。しかし、“黒道”と呼ばれる反社会勢力が国中で跋扈するから、真っ当に働いて稼ごうにもろくな報酬金も得られず、タダ働きもチラホラ……。
そんなある日、彼に一つの依頼が舞い込む。
内容は、『後宮の黒真珠』と謳われる絶世の美女が冤罪で流刑地に送られる為、それを救い出して欲しいという願い出だった。
支払われる大金に目が眩んだ羅鈿は、偶然居合わせた黒道も蹴散らし、無事に妃救出をやり遂げる。
だが、依頼を出した人間もまた妃を狙っていた黒道。信義に反する所業を許せない羅鈿は、これもまた蹴散らしてしまう。
折角の依頼は水の泡。
残ったのは救い出した傾国の美女──胡 黒蝶(コ コクチョウ)と名乗る女だけ。
しかし、羅鈿の腕っぷしを見込んだ黒蝶は自身の護衛を彼に依頼する。
当初は渋る羅鈿であったが、提示された人生一発逆転級の報酬に目が眩み、これを快諾してしまう。
先行き明るい未来に気分は上々。
その流れで、彼は黒蝶にこんな質問を投げかけた。
「冤罪って、お前何したんだ?」
「皇帝暗殺」
「は?」
「死ぬまで守って頂戴ね♡」
「ざっっっけんな!!!!」
家無し、金無し、運も無し。
どん底を這いずり回る野良犬の未来は、傾国の美女と出会うことで波乱万丈の道を歩むこととなる。
しかも、次々に差し向けられる刺客は、“龍気”と呼ばれる人智を越えた一騎当千の力を得た手練ればかり。
彼らに対抗する手段は……黒蝶からの接吻(キス)!?
「死ぬまで守って頂戴ね♡」
「死ぬまで守ってやるよ!」
武侠×後宮!
国を揺るがす陰謀は、拳と美貌で黙らせろ!
爽快痛快中華ファンタジー、いざ参る!