あらすじ
高すぎる壁に囲まれた施設──そこは人類最後の砦だった。
好奇心旺盛な青年・不死川剛志(しなずがわ ごうし)は、外の世界への禁断の誘惑に抗えず、壁の外へと足を踏み出す。外は彼の想像を超える世界だった。全てが白く均一に染まった、不気味なまでの静寂の世界。
そこで出会ったのは、白銀の髪と白色の瞳を持つ謎の男性・ソガル。冷徹で毒舌、人を寄せつけない孤高の存在だ。激しい対立と、時に芽生える微妙な信頼。二人はやがて、この白い世界を共に旅し始める。
しかし旅の途中、剛志の体に異変が起こる。髪、肌、瞳──全てが徐々に白へと変化していく「白化(はっか)」現象。 施設の図書館で見た警告が、まさかの現実となった。
「外に出ると白化する」というのは、人間を守るための方便なのか、それとも──?
白化はなぜ起こるのか? ソガルと剛志の間に流れる奇妙な繋がりとは? そして、「白者と人間が交わって生まれた者は、必ず白化する」 という不気味な伝承の真意は?
嘘に塗り固められた壁の中の“安全”か、残酷な真実に満ちた白い世界の“自由”か。
剛志は自らの変化と向き合い、ソガルという謎多き存在との関係を築きながら、この世界の核心へと迫っていく──
境界を越える者だけが知る、白い真実の行方。