あらすじ
前線で生き残る冒険者に必要なのは、
強さでも、速さでも、勇気でもない。
――「いつ、引くか」を決められることだ。
主人公は回復役。
前に立つことはない。
剣を振るわず、号令も出さず、ただ少し後ろで戦場を見る。
彼が下す判断は、いつも静かだ。
押せる戦いでも止め、
引けるうちは前に出させる。
戦果は派手じゃない。
討伐数も、報酬も、他のパーティには及ばない。
それでも――
彼らの隊列は、崩れない。
誰も倒れず、誰も取り残されない。
前に立つ剣士と、後ろに立つ回復役。
その距離が、いつしか“判断の形”になる。
これは、
勝つ物語ではない。
「続ける」ために、戦う物語だ。