あらすじ
かつて弟の律は、
「にいに!」と笑って追いかけてきた。
今──
彼は兄の颯茜を冷たい目で見つめ、
「関係ない」と言い残して消えた。
颯茜の平凡な日常は、静かに崩れ始める。
背中に刺さる視線。
家の前に立つ無表情の影。
そして、律の“上司”を名乗る青年・サクラとの出会い。
サクラは告げる。
「君はまだ“人間”だ。
律は──もう、そうじゃない」
逃げるか、追うか。
戻るか、踏み込むか。
颯茜が選んだのは、
「弟を見捨てない」という、ただひとつの道。
その瞬間、
秘密警察から“迎え”が来る。
扉の向こうに立つのは、
サクラが差し向けた《秘密警察》本隊。
颯茜は知ることになる。
弟が選んだ世界は、
優しさも、温度も、帰り道もない場所だということを。
それでも──
兄は弟を追う。
たとえ、その先に待つのが
“人間ではなくなった弟”であっても。