あらすじ
これは、福岡県のとある政令指定都市を地図順に辿る記録である。
順路は偶然ではない。入口から出口へ、通過点から通過点へ。読み進めるたび、同行者は減る。
終電後、駅に残ってはいけない。 団地で階数を数えてはいけない。 地下通路で返事をしてはいけない。
この町には、人の数を調整する地図がある。 地図どおりに辿れば、一人ずつ消える。 消えた者は死なない。ただ、統計から外れるだけだ。
これは土地の怪談であり、制度のホラーであり、 そして「朝に戻れた者」の記録である。
あなたが今、何人でここまで読んだのか。 それを確かめてから、本を閉じてほしい。
注意:章と章の間に挟まる《移動記録》は、必ず飛ばさずに読まれたい。そこで人数が調整される。