あらすじ
神は完全な世界を創ることができた。でも、そうしなかった。なぜ?
牧師の娘・七海は、神学校への進学が決まっていた。信仰に支えられた穏やかな日々。疑うことのない未来。でも、転入生・理央との出会いがすべてを変えた。
意識の哲学を研究する理央は、神を信じない。「意識は脳の物理現象でしかない」と言い切る彼女と、七海は毎日のように議論を重ねる。神義論、自由意志、そして愛について。
やがて七海は気づいてしまう。自分が理央を「愛している」ことに。女性として。
これは罪なのか。それとも、神が与えた自由意志による選択なのか。
家族との決裂、教会からの非難、世界からの孤立。二人を待ち受けるのは、苦しみに満ちた道。
でも七海は、祖母の遺した手紙から真実を知る。「苦しみこそが、愛の証明」だと。
なぜ神は苦しみを許すのか。なぜ私は私なのか。
哲学する二人の少女が見つけた答えは――
不完全な世界で咲く、完璧な愛の物語。