あらすじ
じつは昨年一年間、とある完全未発表(サイト公開も不可)ホラー作品のコンテストに、毎月ロング(1万文字以内)1本・毎週ショート(250文字以内)1本という縛りを自分で設けて応募しておりました。
しかし、怪談師選者による一次選考は何度か突破し、一般募集選者による最終選考でも2位か3位くらいにつけるようなこともありましたが、グランプリ以外の一次突破作品も主催チャンネルで取り上げられる中、拙著はまったく取り上げられるようなことはなく、また、当初の「あくまで実話っぽい(創作でも可)怪談」という募集コンセプトも曖昧模糊になってきたり、歴代グランプリ作品も私のおもしろいと感じるホラーの方向性とは異なることに気づき、すっかりモチベーションをなくしたので丸一年を目度にこのコンテストからは足を洗うことにしました。
ということで、せっかく書いたのを公開しないのももったいないですし、本当にホラー作品としておもしろいかどうかも世に問いたく、応募していた作品をUPしていきたいと思います。
1万字以内なので短編にはちょうど良い長さですし、毎月その季節になんとなく合わせて書いていたので、毎月一作品づつ公開していこうかな? と。
十二月に送る第十二弾は、アメリカのネットミーム(※ネット発の都市伝説)「バックルーム」をモチーフに独自の解釈を加えて描いた、いわゆる異界系・パラレルワールド系怪談です。なのでちょっぴりSFホラー感も。
〈あらすじ〉
しがない電気工事士をしていた俺は、ある日、繁華街の裏路地に建つ雑居ビルで仕事をすることとなる。小汚い廊下の奥にある扉を開け、バックヤードでさっそく仕事を始めようとする俺だったが、そこには雑居ビルとは思えない奇妙な空間が……配電盤はおろか電気コードや荷物なども何一つなく、ただ、黄色い壁と黄色いカーペットの部屋が延々と続いているのだ。
その不気味なほどガランとした空間に、俺は「バックルーム」というアメリカのネットミームを思い出す……。