あらすじ

「正しいことをしただけなのに」 高校二年生の高梨翼は、クラスメイトの不正を告発し、孤立した。 だが、不思議と何も感じない。悲しくも、悔しくもない。 いつからだろう。世界が灰色に見えるようになったのは。 朝、体が重くて起き上がれない。何を食べても味がしない。将来の夢を書く欄は、いつも空白のまま。 ある夜、押し入れで古い写真を見つける。 派手なディスコで踊る、見知らぬ男女——いや、若き日の両親だった。 気づけば翼は、1988年の東京にいた。 ネオンが瞬き、札束が飛び交い、人々の目がギラギラと輝く時代。 「今日を楽しめないやつに、明日は来ない」 そう笑う若者たちの中で、翼は初めて「生きている」人間を見た。 正しさだけを武器に生きてきた少年は、狂乱の時代で何を得て、何を失うのか。 これは、感情を取り戻すための、時を超えた再生の物語。

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カクヨム
カクヨム2025/12/20
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