あらすじ

進学校・県立北高校。そこは、効率と世渡りの上手さが「正解」とされる、無色透明な空気が支配する場所だった。 主人公・朝比奈トオルは、周囲から浮き上がることを恐れ、心の内にある熱い衝動をスケッチブックの中に閉じ込めている。しかし、大人たちが突きつける「現実を見ろ」という呪文のような言葉に、トオルの心は限界を迎えようとしていた。 そんなある日、トオルは美術室の片隅で、完璧な優等生として知られる部長・佐々木が、誰にも見せない「怒り」をキャンバスにぶつけている姿を目撃する。 「お前も、化物が見えるのか?」 二人は、学校という名の檻、そして自分たちの心に住み着いた「諦め」という名の化物に立ち向かうため、文化祭での巨大壁画制作を決意する。 SNSでの誹謗中傷、大人たちの理不尽な抑圧、そして親友との決別。次々と襲いかかる「現実」の荒波に、彼らは泥まみれになりながらも抗い続ける。 これは、綺麗事では生きていけない世界で、それでも「自分の色」を叫び続ける高校生たちの、泥臭くも鮮烈な戦いの記録。 彼らが描き切った先に待つのは、輝かしい未来か、それとも無残な敗北か――。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2025/12/20
  • 現在の作品青い衝動