あらすじ
王国の辺境で「聖女」と崇められていた少女は、生まれつき額に第三の目を持っていた。
その目は人の嘘、恐怖、欲望――言葉になる前の感情をすべて映し出す“祝福”。
だがそれは、救いではなかった。
祈りの裏にある嫌悪、
家族の後悔、
信仰の名を借りた利用。
見えすぎる世界に耐えきれず、少女は自ら第三の目を潰す。
ようやく訪れた静寂――しかしその代償として、彼女は気づいてしまう。
第三の目が見ていたのは「人の心」。
二つの目が見ているのは――世界そのものの歪み。
祝福とは何か。
救いとは誰のためのものか。
聖女として祈られる少女は、
やがて“壊す側”として歩き出す。
これは、
祝福を与えられた少女が、
世界を否定する物語。