あらすじ
道端に転がる石ころが抱く数千年の物語。 冷たい視線を向ける人々が、心の奥底に隠した不器用な優しさ。 僕の瞳は、世界の「欠点」ではなく、愛すべき「美点(ロゴス)」だけを抽出する。
精神世界に広がる無限の書庫永遠の書庫に、僕は世界の美しさを一つずつ、大切に保存していく。たとえ世界が分断され、12の種族が憎しみ合っていようとも、僕の記録の中では、世界はいつだって愛に満ちていた。
やがて12歳になった僕は、母が遺した地図を手に、多種族が集う「聖ロゴス多元共生学院」の門を叩く。そこで出会ったのは、周囲の悪意に怯え、自らの感受性を呪う兎族の少女・ラナ。
絶望を知る僕だからこそ、伝えられる肯定がある。蓄積した膨大な「愛の記憶」は、いつしか12種族全ての魔力を再現し、概念さえも書き換える最強の力へと変わっていく。
これは、世界に片思いし続けた一人の少年が、その圧倒的な「愛の総量」で、モノクロの絶望を極彩色の希望へと塗り替えていく再生と救済の叙事詩。