あらすじ
十二歳で行われる《スキル降臨の儀式》。
武器や四大魔法といった“表のスキル”が人生を決める世界で、主人公は《スキルなし》と判定され、どこにも属せないまま生きてきた。
しかし彼だけが知っていた。
表には表示されない裏スキル――
**「回復(ランクE・回数1)」**を持っていることを。
傷の大小も、瀕死かどうかも関係なく癒やせる力。
だが使えば終わり。そう信じていた主人公は、その力を決して使わないと決めていた。
ところがある日、瀕死の子どもを前にして回復を使用。
奇跡的に命を救うが、その出来事をきっかけに神殿や冒険者ギルドから狙われることになる。
逃亡の中で主人公は気づく。
――回復は「一生に一度」ではなかった。
実は“一日一回”使用でき、しかも距離も範囲も制限がないという、常識外れの性能だったのだ。
正体が知られれば利用され、世界の均衡を崩しかねない。
主人公は回復役であることを隠したまま、名も告げず、姿も残さず、人助けを続ける道を選ぶ。
助けた命が、別の命を救い、
その恩が巡り巡って、やがて世界の歪みを正していく――。