あらすじ
大学生・星野樹は、たちの悪い風邪をこじらせ、三日三晩ほとんど意識のないまま過ごしていた。ようやく起き上がった深夜、空腹に耐えきれず向かった近所のコンビニで、樹は妙な違和感に出会う。誰もいないはずの店内、見慣れない商品、そして、やけに熱い視線を向けてくる、可愛らしい女性店員・如月冬彩。
体調の悪化で倒れかけた樹を気遣い、連絡先を交換した冬彩は、その後、彼の部屋を訪れる。目を覚ました樹を待っていたのは、温かな気づかいと、優しすぎる看病だった。
自分が貞操観念も男女比も大きく崩れた異世界へ転移していることなど、樹はまだ知らない。ただ、誰かに心配され、寄り添われるぬくもりが、弱った心と身体に静かに染み渡っていく。
これは、世界の異変に気づかないまま始まる、やさしくて少し不思議な恋が始まる前の物語。