あらすじ
「あの日俺は、一回死んで生まれ変わったのかもしれない。」
喫茶店でランチを仕込み、コーヒーを淹れながら、裏では「人も殺している」男・水野。
普通の若者の見た目と、一見明るい性格とは裏腹に、真正面からの戦闘を避けて生き残ってきた、「こっそり殺す系」の中堅殺し屋だ。
そんな水野は、自分が殺しのターゲットになっていることを知る。
彼が選んだのは、「逃亡」でも「一戦交える」でもなく、丸腰で相手に運命を委ねることだった。
一方、専業のベテラン殺し屋・相澤は、水野とは正反対だ。
鍛えた体と射撃を武器に接近戦を得意とし、「堂々と殺す系」の殺し屋として、寡黙に、確実に仕事をこなしている。
殺し屋をターゲットにした依頼で、相澤は水野と出会う。
いつも通りに淡々と終わらせるはずだった仕事は、「殺さなかった/殺されなかった」夜を境に、思わぬ方向へ転がり出す。
バッティングセンター、ゲームセンター、ファミリーレストラン。
まるで思春期の少年たちの放課後のような時間を重ねるうちに、二人は互いの「壊れたもの」と「痛み」に触れていく。
孤独のかたちが明らかになるほど、どうしようもなく互いに惹かれていき――
壊れて一度粉々になってしまった自分の人生を、もう一度選び直していく。
これは、殺す/殺される関係から始まった、二人の殺し屋の「救済」の物語。