あらすじ
突如世界に蔓延した「能力」。
それによってもたらされた社会は、決して理想郷ではなかったが、僅かに残った無能力者は、世界に平和をもたらした能力者たちの意向により保護されることとなった。
働かずとも食事が与えられ、娯楽に困ることもない生活――一見すれば、ユートピアと呼べる世界である。
しかし、能力者のすべてがその現状に満足していたわけではなかった。
無能力者の存在を不要あるいは危険視し、密かに進められる殲滅計画。
一方で、「守られる側」であるはずの無能力者たちもまた、満たされぬ欲求から、さらなる権利と生活向上を求め始めていた。
そんな歪んだ世界で、何の特殊能力も持たず、ただ「食っちゃ寝して生きていたい」だけの自称:平和主義者である主人公は、理不尽に巻き込まれていく。
策略、謀略、武装闘争、情報戦――使える手段のすべてを駆使し、世界の安寧と自らの自堕落な日常を守るため、静かに戦い続けることになる。
リアルな現代戦と能力が交錯するハードコアな世界観の中で、時折挟まれるギャグと日常。
「必要とされなくても、生を肯定できるのか」を問い続ける、ほんの少し孤独な戦いの物語。