あらすじ
日雅帝国の後宮には、「死体を香で浄化する」名目の下、禁断の検死を行う一族がいた。 その末娘、千夜(ちよ)は、生まれつき嗅覚が鋭すぎるがゆえに、人の嘘が「腐った卵の臭い」として感じられてしまう呪いのような体質の持ち主。
ある日、皇帝の寵妃が「呪い」によって急死。遺体は検尸香師の元へ。千夜は、妃の死体から漂う「甘い金木犀の香」と「わずかな火薬の臭い」の矛盾に気づく。 それは、東方の和の技術である「花火」と、西方の漢の技術である「毒薬」が融合した、前代未聞の化学暗殺だった。 美貌の陰陽頭(おんみょうのかみ)・翡翠(ひすい)に弱みを握られた千夜は、彼と協力し、呪術と科学が交錯する後宮の怪事件を暴いていく。