あらすじ
婚約破棄は、よくある断罪劇のはずだった。
公衆の面前で悪役令嬢に仕立て上げられ、即日追放――
それだけなら、ありふれた物語で終わっていた。
だが裁定はあまりにも早く、整いすぎていた。
証拠も審議もなく、護衛も付けずに国外へ放り出される異常さ。
それは罰ではない。
最初から排除するために用意された結論だった。
王国が恐れたのは、彼女の悪評ではない。
存在そのものだった。
森に捨てられ、それでも生き延びた公爵令嬢エリシア。
これは復讐譚ではなく、
国家の想定を外れて生き残った令嬢が、静かに運命を覆していく物語。