あらすじ
帝都から地方都市へやってきた一條美玲(いちじょうみれい)は、地味で気の弱い女だった。
美玲は理想の顔を作り出す不思議な化粧箱を持っていた。化粧箱の力を借り、美しく強い女となった美玲は、金継ぎ師・加賀見遼雅(かがみりょうが)のもとに押しかけ、女中として働き始める。
遼雅は顔に大きな傷を持ち、人を避けて暮らす孤独な職人だった。街では若い女の行方不明事件が続き、遼雅が犯人だと疑われていた。
美玲は遼雅と過ごすうち、彼が犯人ではないと思うようになり、ある日彼を勇気づけるために『化粧』をする。
化粧の力で自信を取り戻した遼雅は、美玲に恋心を抱くようになる。
街では再び行方不明事件が起こり、遼雅の無実を信じる美玲は真犯人を探そうとする。しかし、そんな美玲に魔の手が迫る――。
大正時代後期をモデルにした架空の街を舞台に、未解決事件の犯人と疑われる男の家で女中をすることになった女が、事件の真相に近づくお話です。
※謎解き要素タグはありますが、ミステリー要素は薄めです。
※性暴力を匂わせる描写があります。苦手な方はご注意ください。
※シリアスなテーマですが、遼雅と美玲の雇い主と女中という関係から生まれる密かな恋心もお楽しみください。
※完結まで毎日更新します。