あらすじ

情報国家イカルガ。 その心臓部、地下深くの“宝石箱”に鎮座するのは、あらゆる情報を集約し濾過する全知全能の神ゼス。 だが全てを知ることは、全てが終わっていることでもあった。 予定調和の毎日に飽き果てた彼の前へ、ある日、セキュリティを破壊した形跡もなく一人の少女が現れる。 黄金の瞳、煤けたブーツ、場違いな靴音。 彼女は笑って言った ――「充分なわけないじゃん」。 温かな掌が手首を掴み、神は初めて“体温”という衝撃を知る。 断ち切れるケーブル、失われる全知。 代わりに流れ込む、太陽の眩しさと風の匂い。 神は初めて未知に震え、歓喜する。 少女の名はルーナ。 神さえ盗む黒き月の怪盗だった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2025/12/17
  • 現在の作品全知全能の神は、世界を知らない