あらすじ
聖魔戦争が世界を徹底的に荒廃させて数百年。モンスターや悪鬼の侵入がついには王領辺境にまで及びつつある時代。危機に団結するどころか人心は荒れ果て、王都でさえ治安は地の底に落ちていた。
「嘆きの塔」と呼ばれる巨大組織が牛耳る王都暗黒社会。過去の傷から心と感情を封印した俺は圧倒的な力を隠し、「清掃人(スクラッパー)」として裏の汚れ仕事を請け負っていた。
ヤバい廃棄物処理場に赴いた俺は、瀕死の実験体エルフを拾う。心も体も傷だらけのエルフを気まぐれで助けた俺は、とある理由から彼女を徹底的に癒やし守り抜くと決意する。彼女を虐待した「嘆きの塔」の悪党共を、ひとりずつ裏から、痕跡すら残さず闇で精算(スクラップ)しながら。
──孤独な清掃人が、悔やみ切れない過去ゆえに暴走し、世界を敵に回して奇跡の存在を救済する。これはそんなダークヒーロー譚──
●登場人物(一部予定)
ゼノ:闇の清掃人。圧倒的な実力を持つ「魔能力使い」。力と過去と心を封印し、無感情な便利屋として裏社会の底辺で這い回る。
フィオナ:廃棄物処理場で死にかけていたエルフ少女。どうやら謎の実験体にされていたらしい。心を閉ざし、おびえきっている。
オルクス:ウェアウルフ。王都無法区酒場「竜の喉笛亭」亭主。ゼノに屋根裏を貸している。危険地帯だが、王立騎士団古参兵という過去と獣人の力で店を守っている。
コレット:オルクスの養女。人間。素直で明るく、治癒魔法が少しだけ使える。
ルナ・アルベール:王立鑑定士ギルドの特級鑑定師。「真実を見抜く瞳」という二つ名を持つ。暗黒街事件現場の残留魔力を詠み解いたことがきっかけで、ゼノを秘密裏に監視している。
グレン:闇ギルド「影の天秤」仲介役。 ゼノに仕事を斡旋し、不当に安く買い叩く。「底辺」扱いでゼノを嘲笑うが、隠された実力には全く気づいていない。
ベルナルド・クライシス:「嘆きの塔」塔主。暗黒街を牛耳るだけでなく、貴族や王国上層部にまで繋がっているらしい。底辺を這い回るゼノのことは全く知らない。
レイン・ヴァイス:聖騎士。厳しすぎる規律と正義感で、王立騎士団内でさえ煙たがられている。王都事件現場の完璧すぎる「清掃」を知り新たな闇結社の台頭ではと、危機感を募らせている。
賢帝アルヴィス:アストライア王国第三十八代国王。賢帝とされるが近年は姿を滅多に現さず、治世は宮廷顧問に投げているという噂。
王女ルナ:第一王女。父親の健康と王国荒廃を気にかけている。
ドラゴン:聖魔戦争で滅んだとされる古代貴種。稀に目撃談があるが、なぜかその噂はすぐに消える。