あらすじ
十年前、一人の男が死んだ。
そうして人と魔物が鎬を削る時代は終わった。
魔王の出現により、拮抗の境界は破綻したのだ。
そんな時代、軍神として祀られた現人神を父に持つ十四歳の少年・ラグナ。
彼は戦線から遠く離れた平和ボケした城に詰める従騎士として、騎士ノルベルトに仕えていた。
家族を顧みなかった父を嫌悪し、そのくせ尊大な自信を見せるラグナ。
だが哨戒任務で魔物の急襲を受け、予期せぬ形で戦場を目の当たりにしたラグナは、己の甘さを痛感する。
無力を噛み締めたラグナは、今一度強くなるため、それまで以上に修行と軍務に励むが──。
ついに、魔王軍が人の世を終わらせるべく、砦を次々陥落せしめ、蹂躙し始める。
剣と魔法、竜と魔物、──そして、魔王。
未熟な少年が、魔王を討つまでの人生を描く、大人向けのダークファンタジー。
──少年は知る。父が、命懸けで己の命を繋いだこと、託した多くの想いがあったことを。
※完全人力創作