あらすじ
気付くと俺は魔法使いのようなローブを羽織ったおばさんにめちゃくちゃ怒られていた。
「このわたくしが、わざわざこのお屋敷まで出向いて直々に教えて差し上げていると言うのに! なんですかそのデタラメな数字は!?」
デタラメな数字……?
“460+540=79476457“
「なんでこうなった……」
俺はただの猫カフェ店員で、ただの猫好きのおじさんだっただけのはずだ。
どうやら異世界の辺境を治める貧乏領主の息子ルカに転生してしまった。
しかも俺はルカそのものではなく、あくまでも第二人格らしい。
ルカには何やら思い詰めていることがあるようで、俺は直感的にルカの力になりたいと思った。
「ルカ、今までよく頑張ったな。辛かったよな。俺に任せてお前はゆっくり休んでくれ」
領地が豊かになれば、ルカも安心してくれるかもしれない。
よし、俺がルカの父親の治める領地を豊かにしよう。
その時、俺とルカだけだったはずのルカの精神世界の中に、魔法陣と共に一匹の白猫が現れる。
その白猫は俺の方を振り返りながら廃村の先にある森の中へと姿を消した。
ルカの幼馴染であるリーゼロッテによれば、俺の見た廃村はここからすぐ近くにあるという。
だから俺は、リーゼロッテと2人で廃村の先にある森へと出かけることにした。
これは、不思議な白猫に導かれて召喚士としての力に目覚め、その力を駆使して貧乏な領地を豊かにしていこうと奮闘する、5歳の貴族令息の物語である。
と、順風に進んでいくかと思っていたのに、雨の日になると俺の予想外の出来事が起きる。