あらすじ
吸血鬼が世界に現れたのは今から三百年も昔。
当時、人は果てなき戦争に明け暮れ、領土を奪い合っていた。
それが何を招くかも顧みずに魔法を使い、世界中に魔力を溢れさせていった。そして、その魔力が吸血鬼の王であり、神の一柱でもある真祖の霊魂と結びついて、再びこの世に干渉する力を与えてしまった。
つまり、人を滅ぼす脅威に力を与えたのは他でもない人自身だった。吸血鬼の存在に気付いた時には既に手遅れだった。人は敗走を重ね、今や一つの大陸〈サンクトルム〉に追いやられていた。
このサンクトルムには吸血鬼と人、そしてその間に産まれる混血――ダンピールが生きている。
滅びが迫る世界で、愛を紡ぎ、胸に焔を宿して抗い続けた者たちの物語。
最後の地で、彼らはどう生きるのか。