あらすじ
氷の女王は、世界から拒まれていた。
彼女の力は「災い」と呼ばれ、
冬も、病も、すべて彼女のせいにされた。
誰も近づかず、
誰も助けを求めなかった。
――ただ、一人の母を除いて。
息子は、体温を失い続ける不治の病に侵されていた。
薬も祈りも効かず、残された時間はわずか。
母は恐れず、
憎まず、
氷の女王のもとを訪れる。
女王は言う。
「私は救いの象徴ではない」
それでも母は答える。
「それでも、あなたしかいない」
世界に拒まれた女王と、
すべてを失う覚悟の母。
二人が共に歩く、
小さく、静かで、
確かな奇跡の物語。