あらすじ
田上優里、十七歳の春。
親友の亀ちゃんが想いを寄せる「田川」君と、同じクラス、しかも隣の席になった。
最初はただ、恋のキューピットになるつもりだった。
だから、田川君と仲良くなることにも、ためらいはなかったはずなのに――。
一緒に過ごす時間が増えるほど、明るくて優しい田川君の人柄に、優里の心は少しずつ惹かれていく。
けれど優里には、誰にも言っていない恋人がいた。
何を考えているのか分からず、気持ちが通じ合わない彼との関係に、知らないうちに疲れ切っていた。
「悩みがあるなら、聞くよ」
「田上は、なんでも一人で背負い込もうとするからな」
そう言って、優里の心にそっと寄り添ってくれる田川君。
けれど彼は、亀ちゃんの想い人でもあって――。
タイプの違う二人の間で揺れ動く、優里の気持ち。
友情か、恋か。
彼女が最後に選ぶ答えとは。