あらすじ

29歳のOL・井上美沙。
 外資系企業で働く彼女は、既婚の上司・日下部との関係に溺れていた。
 その恋は誰にも知られないはずだった――妻からの一通のメッセージが届くまでは。
 「あなたが夫と関係を持っていること、知っています。」

 罪と羞恥、そして喪失。
 すべてが崩れた夜、美沙は街の片隅で一軒の古い理容店を見つける。
 “変わりたい”という言葉だけを残し、椅子に座った彼女の髪は、
 静かに、しかし確実に落ちていった。
 鋏の音、バリカンの振動、剃刀の冷たさ――
 それらは罰ではなく、再生の儀式だった。

 髪を剃り、すべてを失ったその先で、美沙はようやく自分を取り戻していく。
 過去の恋と、嘘と、痛み。
 そして、もう一度風を感じられるようになるまでの一年間。

 ――髪は何度でも生まれ変わる。
 人も、きっと同じように。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
アルファポリス
アルファポリス2025/12/16
  • 現在の作品髪に触れる罪