あらすじ
今は昔、古都の山間に、竹取の翁と呼ばれる類まれなる職人がおりました。 その竹細工は都の貴人たちを虜にし、賢しき妻、媼とともに、豊かな暮らしを営んでおりました。
ある夕暮れ時。 翁は山の主である巨熊・権太の守る竹林の奥深くにて、月光を宿すが如く黄金に輝く一本の竹を見つけます。その傍らには、この世のものとは思えぬ気高き光を纏った、**小さき客人(まれびと)**が寝かされておりました。
「これほど清らかな命、天の遣わしものに相違ない」
しかし、その小さな命を「災いの種」と呼び、抹殺せんとする闇の刺客たちが音もなく舞い降ります。 翁は、かつて修めた伝説の武術**「泰然流(たいぜんりゅう)」**を呼び覚まし、権太とともに魔の手を退けました。
翁は、その赤子を**「かぐや」と名付け、大切に育てると誓います。 その身に、九州の守護将軍と出雲の姫巫女、そして帝の血筋を巡る、国をも揺るがす巨大な禁忌の宿命**が隠されているとは知る由もなく――。
わんぱくで天真爛漫な少女の成長と、背後に忍び寄る都の野望。 黄金の竹林から、新たな物語の歯車が静かに、しかし激しく回り始めるのでございました。