あらすじ
地方の高校に、東京から転校生がやってくる。
整った顔立ちと落ち着いた雰囲気を持つ須田陸斗は、瞬く間にクラスの注目を集めた。
水口アリサは、少し離れた席からその様子を見つめていた。
彼のカバンに付いたキーホルダーが、かつて自分が大好きだったマイナーアニメのキャラクターだと気づく。
話しかけるか、話しかけないか。
同じ放課後、同じ出来事。
けれど、選んだ一歩の違いが、二人の距離をわずかに変えていく。
これは、同一人物が異なる選択をした二つの物語。
踏み出した一歩と、踏み出さなかった一歩。
その「一歩分の距離」を描いた短編である。