あらすじ
――経理マンは、魔力の数値化に命をかける。
過労死したサラリーマン、小林は、異世界で「魔力経理士」として転生した。
ここでは、王国の富も英雄の力も、全てが「魔力原価計算書」で管理される。
彼の仕事は、戦場の消費魔力を損金処理し、勇者の装備を減価償却すること。
毎日、伝票と睨めっこする地味な人生のはずだった。
しかし、彼の報告書を厳しく、しかし必ず赤ペンで添削してくれるのは、
伝説の戦士であり、今は財務局長を務める、孤高のエルフ、シルヴェストだった。
「第3項。この減価償却費の算出根拠が甘い」
「……先輩の剣よりも、お言葉の方がずっと痛いです」
数字が示す真実と、消えてゆくインクの先にあるもの。
電卓を手にした社畜が、世界の仕組みと、ある上司の冷たい手の温もりを、
そろばんをはじくように解き明かす、異世界帳簿経営ラブストーリー。