あらすじ
「俺たちは、潮時なのかもしれないな」
冒険者として活動して13年。29歳の剣士アルトは、『成長限界(レベルキャップ)』という残酷な壁にぶつかっていた。
どれだけ剣を振っても、レベルが上がらない。長年連れ添ったパーティの仲間たちも同様に停滞し、彼らは苦渋の決断として「解散」を選ぶ。
才能のなさに絶望し、引退を考えていたアルト。そんな彼が路地裏で拾ったのは、不思議な瞳を持つ一人の少年だった。
少年は、アルトの頭上に浮かぶステータスを見て、信じられない言葉を口にする。
「おじさん、武器を間違えてるよ」
「え?」
「あなたは剣士じゃありません。……弓の適性がSランクの『弓聖』です」
この世界において、弓は「威力が低く、金がかかる不遇武器」と蔑まれていた。
だが、半信半疑で弓を手にした瞬間、止まっていたアルトの時間は動き出す。
視界外の敵を射抜く超長距離狙撃、回避不能の必中スキル。
元・落ちこぼれの剣士は、少年という『相棒』を得て、最強の弓使いへと覚醒する。
これは、人生を諦めかけていた男が、本当の才能と居場所を見つけ、再び英雄への道を歩き出す再起の物語。