あらすじ
ある世界があった。
それは、紅い月が永遠に空に昇り続ける世界。
“紅月”──その呪われた月は、人々の心を蝕み、欲と狂気を呼び起こした。
やがてこの世界は、「地獄」と呼ばれるようになった。
罪を犯し堕落した者たちが最後に行き着く、終焉の地として。
その地獄の只中で、ただひとり紅月を見上げ続ける少年がいた。
彼は何も知らなかった。
──なぜ紅月がそこにあるのか。
──なぜ自分がここにいるのか。
──そして、自分の名前すらも。
欲望にまみれた地獄において、生き残れるはずなどなかった。
案の定、地獄の民に襲われ、少年の命は風前の灯火となる。
その時──
ひとりの少女が、彼を救った。
彼女は言った。
「地獄に落ちた者は、やがて心まで堕ちていく。でも、贖罪を果たすことができれば、元の世界へ帰ることができる」と。
少年の記憶を辿り、罪を知り、償いを果たすため。
ふたりは、紅月の地獄を旅する。
その先に待つのが、救いか、それともさらなる堕落かも知らぬまま──。