あらすじ
――「コードが刻まれた世界」――
この世界には、選ばれた人間がいる。
身体のどこかに刻まれた、不可解な幾何学模様――
それは**「コード」**と呼ばれ、
持つ者に、世界の法則を捻じ曲げる力を与えた。
炎を生み、空間を歪め、運命すら操作する。
それらはもはや奇跡ではなく、管理された能力だ。
コードを持つ者は刻印者と呼ばれ、
社会の中で役割を与えられる。
兵士、研究者、管理者――
能力は評価され、測定され、登録される。
一方で、コードを持たない者もいる。
非刻印者。
彼らは力を持たない代わりに、
世界の“普通”を支える存在だった。
だが、いつからかその立場は、
「守られるべき弱者」から
「管理すべき存在」へと変わっていった。
能力があることは、才能であり、義務であり、
そして――鎖でもある。
この世界では、
力を持つことは選べない。
管理されるか、排除されるか。
だが、もし。
コードを持たず、
それでもコードを理解し、
奪い、使うことができる存在が現れたら?
それは、
世界にとっての誤りか。
それとも――自由か。
これは、
刻まれた運命を読み取り、
書き換えようとした少年の物語である。