あらすじ
「イベント(会話)が長い。殴ってスキップだ」
これは、ホラーゲームのRTA世界記録保持者が、現実の心霊スポットに召喚され、
物理法則を無視した「バグ技」で世界を救ってしまう物語。
――世界滅亡の危機に瀕した現代。
最強の退魔師たちが絶望する中、召喚された救世主・阿部ハルアキ(20)は、初期装備の「懐中電灯」一本で走り出した。
彼に「恐怖」という感情はない。あるのは「タイムロス」への恐怖だけ。
・【壁抜け】: 壁に向かって痙攣するような反復横跳びを行い、ダンジョンを無視してボスの背後へワープする。
・【イベントスキップ】: ボスが「我は……」と名乗っている間に攻撃を叩き込み、会話イベントを強制終了させる。
・【回復キャンセル】: 瀕死の重傷でも、おにぎりを食べるモーションを屈伸でキャンセルし、一瞬で全快する。
その異常な挙動を見た周囲のエリート退魔師たちは、戦慄し、やがて涙する。
「見ろ、彼は自らの肉体を霊子化し、次元を渡ったのだ!」
「殺意の波動を点滅させ、霊の意識を断ち切っている……!」
「彼は、世界を救う『たった一つの正解(最短ルート)』を通るために、何万回もの死を繰り返した『時の観測者』に違いない!」
――違います。ただのバグ技です。
これは、効率厨のゲーマーがヒロイン(必須キーアイテム)を小脇に抱えて爆走し
、勘違いされたまま「神」として崇められていく、最速のオカルトコメディ。