あらすじ
宇宙の深層に走ったわずかな“傷”。
それは世界の秩序を根底から揺るがす《崩壊の起点》だった。
名もなき欠損は痛みによって形を持ち、
やがて《記憶喰らい》へと変貌し、
曼荼羅の層を静かに喰い破り始める。
この異常を最初に感じ取ったのは、
阿修羅、妙音菩薩、未来仏──
そして、世界の縁を視る“観る者”であった。
光の落下点に導かれた空海は、
まだ気づいていない。
この崩壊の中心に立つのが、
他ならぬ自分であることを。
世界はほどける。
縁は断たれる。
宇宙そのものが沈む未来を前に、
空海は何を“観る”のか。
神話幻想とSFが交差する、宇宙規模の叙事詩がいま始まる。