あらすじ
王は言った——すべては「国のため」だと。
だが増えたのは税だけで、満ちたのは飢えだけだった。
ハンゼルとグレーテルは、ただの木こりの子どもに過ぎなかった。
しかし王が父母を投獄し、二人を世界に独りぼっちにしたその日、
彼らの物語は捻じ曲がり始める。
逃げ込んだ森の奥で、
二人は“お菓子の家”を見つけた。
そしてその中にいたのは、子どもを食べるどころか
一度も誰も傷つけたことのない魔女だった。
彼女はかつて“女王”だった。
かつて“母”だった。
そして、強欲な王によってすべてを奪われた者だった。
これは恐怖から逃げる物語ではない。
恐怖を正面から見据え、
戦う術を学び、
子どもであっても王国の運命を変えられると
決意する物語である。