あらすじ
討伐クエストの対象であるイネルイオス。 クエストに挑戦した冒険者達をことごとく返り討ちにした魔物。
気が付いた時には、冒険者に制限がかけられていた。
むやみやたらに命を捨てないよう、課せられた条件は"上級冒険者"のみ。
ある時、アインスカーラと他三人によるパーティーがイネルイオス討伐に向かった。
クエストは難航した。 なんせ、イネルイオスのいる場所が全く分からない。
討伐クエストに設けられた期間は二年。 噂や勘を頼りに彷徨い歩き、やっとこそさ見つけた場所はとある廃国。
ようやく見つけたと興奮した。歓喜に震えた。喜びに満ちた。 達成感があった。
その結果みごとに反撃を喰らいーー逃亡した。
アインスカーラは仲間達と話し合い、それぞれ好きにしようとなった事で、彼女は一人【セイス】という街に辿り着いた。
♢
好きな時に寝て起きて、のんびりとクエストとおこない、適当にご飯を食べる。………なかなか暇だった。
そんな彼女の前に現れたのは一人の老人。
彼は言う。
『わしと一緒に冒険者ギルドを作らないか?』と。
ヨーゼフと名乗る彼が言うには、一人前になる前の駆け出し、初級冒険者が死なないように支援したいらしい。そのためのギルド。
彼女は即座に切り捨てたが、ヨーゼフの言葉にしぶしぶ頷くことになる。
彼女に与えられた仕事は、資金集めと愛想を良くしろとの事。
うだうだ言いつつもアインスカーラはヨーゼフと手を組み、ギルド設立のために奔走する。
♢
五年の月日が流れた。
アインスカーラは新たに作られた【セロ】の街で【ファイン】という冒険者ギルドの看板を背負っていた。
表向きは受付嬢。その実態は、弱き者の命を守るために暗躍している。
あれもそれもこれも全てが順調。安定していた時だった。
かつての仲間と再会した。
喜びを分かち合い、これまでの日々を満面の笑みで語った。幸せな時間だった。
終わりを迎えたのは直後。
『悪いな、アインス』
仲間は続けて言った。
自分はもう死んでいる。
だからちゃんと殺してくれ……と。
アインスカーラは仲間を殺すと心に刻み、ついでに元凶であるイネルイオスを滅ぼすため。
再び冒険者として旅を始めた。
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この物語に勇者はいない。魔王も最強だっていない。
異世界ファンタジーの原点。
鋼鉄な心を持った女性が小さな世界を守る。
アインスカーラの噺である。