あらすじ
第一話・おとうと弟子のミッシングリンク
《兄弟子と弟弟子の間で繋がれるミッシングリンクの物語》
涯の国(エンドランド)の魔導士学院は、王侯貴族に仕え国そのものを支える魔導士を養成する魔法学校である。
魔族と戦う勇者を援護する戦術魔導士。
国の未来を占う予言と占星術専門の魔導士。
赤子やか弱い女子供を病から守ってくれる医療魔導士。
それら魔導士の卒業生の一人が、王族や、有力な豪族の奥方から注文を受け魔法の宝飾品(ジュエリー)をデザイン製作する宝飾魔導士レイモンド・ソーントンである。
王の宝冠や王笏に権威と権力とが増幅する呪術をほどこしたり、深窓の姫君には悪い虫がつかないよう魔除けのティアラやネックレスをあつらえる、この時代宝飾魔導士は国内外で珍重されその報酬は学院出の魔導士のトップクラスだった。
そのレイモンが卒業した学院に里帰りしてきた、おとうと弟子ヴァージルの顔を見たかったから、ひとえに。