あらすじ
わたし、橘美緒。
財閥系の大企業の令嬢という肩書きは、いつも私の素顔を覆ってしまう。
男性はその事実を知った途端、距離を置くか、あるいは近づいてくる。
その視線の奥にあるのは、家柄や肩書き……?
そして……いずれは、『政略結婚』をさせられることを悟っていた。
そこにある出来事が重なり、その思いは決定的になってしまう。
以来、私は完全に『男性恐怖症』となり、心を閉ざすようになる。
それでも大学時代からの美穂先輩だけは、いつも私に寄り添い続けてくれました。
「恋をしてごらんなさい」と……。
そして彼女の結婚披露宴の二次会で出会ったのが――三原裕斗さん。
勇気を振り絞って声をかけた瞬間、不思議と恐怖は消え、胸の奥に光が灯った。
彼は、生まれて初めて心から惹かれた男性でした。
けれども私は知っている。
裕斗さんを好きになっても、その想いは叶えられないことを……。
だからこそ――父に二人の関係がばれるその日まで、
精いっぱい彼に愛されたいと願い、ひとときの幸せを抱きしめました。
これは、美緒の裕斗への純粋な気持ちと葛藤を綴った物語です。
そんな美緒の気持ちに寄り添ってあげてください。