あらすじ
ある夜、婚活アプリで偶然再会した幼なじみ・悠と、美咲はデパートで食事をする約束を交わす。
しかし閉館後、悠がトイレに閉じ込められた瞬間、館内は“七不思議”に支配された異様な空間へと変貌した。
血まみれで迫る這いずり女。
鏡の奥で嗤う影。
水槽から這い出す生首。
天井から揺れる宙吊りの男——。
幼い頃から“視える”美咲だけが、そのすべてを正面から目撃する。
恐怖に震えながらも、怪異の背後に潜む「殺された被害者の痛み」に気づいた美咲は、
彼らを“ただの怪異”として切り捨てることができなかった。
一方、怪異が一切見えない悠は、訳も分からぬまま必死に美咲を守り続ける。
暗闇のデパートで共に逃げ惑う中、二人は互いの過去の傷や“正義”をさらけ出し、
恐怖の夜はいつしか、二人を強く結びつけていく。
やがて生還後。
美咲と悠は「七不思議救済ツアー」と称し、日常を取り戻したデパートを巡る。
怪異の残像よりも、美咲の優しさと真っ直ぐな強さに触れた悠は、
あの夜の“恐怖”が、いつしか“恋”へと変わっていたことに気づいてしまう。
七つの怪異を視た美咲と、
美咲を見ることで“真実”に触れた悠。
——あの夜の恐怖は、二人にとって始まりの夜だった。
愛と怪異が交差する、
ホラー×恋愛ファンタジー。