あらすじ
望月 麦は、東京・月見坂の裏通りにひっそりと店を構える『月麦堂』のパン職人。
彼女のパンは、北海道産小麦を使い、時間をかけて優しく発酵させた、驚くほどしっとり柔らかいのが特徴。
麦は口数が少ないけれど、店頭に立つお客様の、些細な仕草や表情から、
その人が今、何を抱え、何に傷ついているのかを、手に取るように察してしまう特別な力を持っている。
麦の仕事は、ただパンを焼くことではない。
頑張りすぎて心が硬く張り詰めてしまった人へ。 誰にも言えない痛みを抱えた人へ。
「完璧でなくても、心の真ん中の**『安心できる場所』だけは守ればいい」
これは、無理せず働くことをモットーとする麦と、賑やかな仲間たち(陽太、葵)が、パンの優しさと共に、今日も誰かの心を温め、再生を見守る物語。
硬く閉ざした心を、優しく、もっちりと解きほぐす。読むと心がホッとする、
癒やしのグルメ小説、始まります。