あらすじ
魔王軍第七軍団将軍アルヴィス・グラーフェン。
彼には、戦闘前に“最悪の未来”だけが見えるという厄介な力があった。
正面突破すれば全滅、撤退すれば包囲殲滅。
クソみたいな選択肢しかない未来をすべて把握した上で、
アルヴィスは常に「最小被害で勝つ」一手を選び続ける。
未来視を駆使した采配は戦場そのものを破壊し、
劣勢だったはずの魔王軍は王国軍を完封。
彼は“セリスがいない戦場では無敗”とまで噂される存在となっていく。
――しかし、その未来視が通じない相手が一人だけいた。
白銀の鎧を纏う聖騎士、セリス・エーデルハルト。
「勇者の再来」と称される彼女が剣を抜いた瞬間、
支配していたはずの戦場は、たった一振りで押し戻される。
未来を壊す魔王軍将軍と、
未来そのものを歪める聖騎士。
勝っているのに、なぜか殺しきれない。
正義と正義がぶつかり合う戦場で、
二人はやがて、この世界の歪みに気づいていく――。